新型コロナウィルスによるパンデミックで、大きな影響を受けている業界は、レストランなどの外食産業、観光業、航空業界があげられるが、Live Entertainmentの業界も甚大な影響を受けている。
そこで、今Virtual Realityの技術が再び注目を受けている。Liveで観客をコンサート会場に呼べないアーティストを仮想現実の世界で、パフォーマンスしてもらおうという試みだ。
最近の有名な例は、米国の著名ラッパーであるTravis Scott氏が、全世界で圧倒的なユーザー数をもつオンラインゲームのFortniteの中で2020/4に実施したVRコンサートだろう。これはなんと1,200万人以上の人が視聴したのだ。
そして、この領域をソニーも虎視眈々を狙っている(FTの記事を参照)。ソニーはPlayStation VRを2016年にローンチしてから5百万台以上を販売しているが、キラーコンテンツがなかなか出てこない中で伸び悩んでいる。いまのVR用のヘッドセットが、PS4にケーブルで繋がっているのでコンソールを使って1プレーヤーしか遊べないという課題も影響しているかもしれない。
この領域で面白いのが米国ベンチャーのWave社だ。冒頭の動画にもある通り、アーティストのLive-ConcertをVR上で実現できる技術だが、観客がチャットで参加したり、投票したりとインタラクティブな世界観を作り上げており、注目が高まっている。4月にはWarner Music Groupなどのレーベルとパートナーシップも発表した。
VR技術は、現在のロックダウンの環境で苦境にあるLive Entertainment業界が注目すべきテクノロジーの一つだろう。
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